「花粉症」




暖かい風が 君の髪を通り過ぎる
輝く花々が 君の肩を飾りつける

何だか体がだるい それは花粉のせいだ
何だか頭が痛い だから春は嫌いだ

ふいに横目で僕を見た 君と木々と花々と
ふいに瞳を合わせない その理由 それはつまり

何だかボーっとする それは花粉症?
何だか胸をしめつける それは花粉症? 

未来と過去と現在(いま)と 君と僕と花々と
全てをつなぐ赤い糸 形はないけどそこにある
それを映す大きな鏡 桜の雨のその向こう 
春の花が 春の夢が 花粉症が 見せた幻想?

何だか眩暈がする 僕の感覚を奪ったのは
春という季節に咲いた 君と言う一輪の花