「夏の終わり」



 夏の終わりは いつも風が急いている
 ためらいがちな 私の足は
 押されるようにして 前に進む


 割れた ラムネビンの欠片を拾い上げて
 夕焼けの空にかざしてみる

 あんなに近かった空が

 今はもうあんなに遠い