035 "欠片"


 あの日

 ばらばらに砕け散って

 はじけ飛んで


 もう一度 同じ姿になんて

 到底 できなくなってしまった

 世界のかけら


 なくなったかけらを

 いつまでも 心のどこかで探しながら

 新しいかけらを作って

 現実を組み上げてゆく


 その苦しみには

 今も 誰かがちゃんと 寄り添っているのだろうか