「砂時計」




 誰もいない公園で一人 灰色の空を見上げ
 後悔ばかりを吐き捨てても 何一つ戻らない…
 何かが音を立てて壊れた あの日の部屋の影
 変わらないのは紅茶の香りと 青い砂時計

 零れ落ちる時間の流れを もし取り戻せるならと
 逆さにしたままの砂時計 壁に投げつけた…
 今さらになってやっと気付いた 答えは一つだと
 言いかけた僕の前に 君の姿はない…

 ほんの一片の小さな夢は
 砂にうずもれて消えていった…