「凍て付いた夕焼け」



 あなたが私を 心から信じてくれるほど
 あの時ついた ささいな嘘が重くなる

 心で編まれた鎖を 千切ることさえできずに
 胸に手繰り寄せれば その果てない深さを知る

 食い込む棘から流れる雫は信頼の証
 でも 束縛の痛みを 私は素直に喜べない

 水面の影をすべるのは ありふれた悲鳴
 それはなんでもない 夕焼けの帰り道のこと


 助けてなんて いえません
 今が紛れもない"しあわせ"だから