006 "卒業"




 駆け抜けても

 のんびり歩いても


 雨の日も 風の日も


 穏やかな春の朝

 気だるい夏の昼間

 並んで見た夕日

 星を数えた寒空の帰り道も


 私は忘れない

 この学舎で過ごした日々を

 あなたと共に在った日々を



 通り過ぎないと 振り返れない

 思い出という名の 旅路について


 私たちは 今 静かな 足跡を刻む