「いろはにほへと」



 いつかこうなると知っていて

 ろばたに咲いた 春の徒花は

 はざまに揺れた 私の恋

 にどとかえらぬ 束の間の夢でした

 ほどけた赤い糸は 風にさらわれ

 へしおれた心が 思い出を忘れようとするのは

 とまどいが ただ 沈黙と時間を運ぶから